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2009年8月18日 (火)

読みにくい本

夏コミで買ってきた同人誌を読んでいます。
どの本も商業ではありえない個性的な内容で興味深いのですが、中には本の基本が出来ていなくて「先に読み進めない」ものがあります。
あえてそうやっている本もあるのかもしれませんが、不特定多数に手に取ってもらいたいのであれば、本は読まれてナンボですので以下をチェックしてみてください。

総合

・とじは文字の書き始め側を
 縦書きなら右とじ、横書きなら左とじです。
 逆にしたらそれだけで2ページ目から読まれないです。
 今回この失敗が異常に多かったです。
 出来上がった本を読めばいかに視線移動が多く読みにくいか分かるはずです。

・版形
 小説なのにA4という本がありました。
 A4は日本では一般に写真集などグラフ中心の本以外はあまり使われません。
 B5は何でも無難にこなしますが、海外では一般的なサイズではありません。
 A5は文字中心であれば許容されますが、絵中心の場合はあまり密度を高めることが出来ないので原稿を起こすときには注意してください。
 これより小さい本はノウハウが必要なのでそれ自体がジャンルです。

・紙の選択は重要
 プリンタ出力を原稿とする場合は条件を変えての試し刷りをしっかり行ってください。
 絵や写真が多いのに安いPPC用紙を使っていると特にインクジェットプリンタでは不利です。
 インクジェットプリンタはエッジがソフトなので、回路図などのCADデータには不向きです。
 レーザープリンタは概してエッジが立ってガンマが狭いので、写真はカラーマッチングより見た目のインパクトを重視した色合わせをお勧めします。

文字原稿

・文字詰めはあまり多く取らない
 小説、情報で文字主体の場合。
 ペラ原稿は大体横20字です。
 1段あたりの文字数はこれを超えないようにしたほうが無難です。
 また、非常に小さい(10ポイント未満)フォントを使う方がいますが、少なくとも本文はもう少し大きな文字の方が読みやすいです。

・小説は極力縦書きを
 一般に売られている小説は縦書き右とじで1段か2段組みが大多数です。
 読むほうがこれに慣れていますので、実験的な版組みをしたいのでなければこうしたほうが無難です。
 横書きは最近はケータイ小説とかありますが、本というモノにはあまりお勧めしません。
 段組やフォント、字間行間は文字しかない小説だからこそ工夫のしがいがある部分です。

旅行記やメカ関係等の写真原稿

・写真は解像度を上げて
 通常のCRTや液晶ディスプレーは72dpi程度と、非常に荒いです。
 プリンタは最低でも300dpiはあります。
 また、ディスプレーは一般に階調表現が可能ですが、印刷は究極はドットのありなしだけです。
 印刷物はドットの粗密で擬似的に階調表現を行っています。
 このように性質が全く異なるので、PCの画面できれいに出来ても印刷したらがっかりということが起きます。
 原稿作成時は可能な限り図版は高い解像度を維持してください。
 厳密にDPIを合わせろとまでは言いませんが、どう見てもVGA未満のドット数の写真を貼っているとして思えないものがありました。
 また、JPEGはブロックノイズが出るので、低解像度でははっきりと分かってしまいます。
 MS Wordは大きめで大胆に貼り付けて、写真の右下を内側に向けてドラッグすると、内部的な情報はそのままに見た目の大きさを小さく出来ます。
 印刷時は元情報を使用するので解像度の高い出力になります。
 貼り付け元のソフトによっては無理があることがあるので、「ペイント」に一度貼り付けてから再度コピーしてMS Wordに貼ると結構うまく行きます。
 なお、あまりにも元の写真が大きいサイズの場合は過剰品質になるので、オリジナルのサイズはXGA(1024x768)程度に縮小後貼ると丁度良いでしょう。

まんが

・手抜きと思われないように
 オフセットで立派な本でしたが、途中からペン入れが無くなり鉛筆画になり、写植も無くなりふきだしが手書きになるという本がありました。
 わざとなのかも知れませんが、1作品中にこうなると締め切り破りか手抜きではないかと思ってしまいます。
 印刷屋さんは調整にさぞかし苦労したでしょう。
 1作品中は表現手法を統一したほうが無難です。

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